『GUNSLINGER GIRL』ってどんなアニメ?

ジャンルダークファンタジーアクション
放送時期2003年
話数全13話

おすすめ度

※筆者の主観的な評価です。参考まで。
気になったらとにかく見てみよう!

みどころ

  • 兵器として育てられる「ふつう」の少女たち

「あらすじ」 どんな内容?

イタリア政府直属の特殊諜報機関、公益法人「社会福祉公社」。

表向きの活動は首相府の人命救助事業ということになっているが、実態は国家の影で暗躍するマフィアや反政府組織の暗殺など「汚れた仕事」を請け負う機関だ。

任務にあたるのは担当官と、イタリア語で「兄妹」を意味する「fratello(フラテッロ)」という少女たちである。

フラテッロはただの少女たちではない。
公社によって「義体」という人間の力を越えた人工筋肉を与えられ、「条件付け」によって意志を操作された兵器そのものだ。

フラテッロたちは常に最前線で引き金を引く。
苛烈な戦闘と条件付けによって命を削りながら、それでもみな必死に「何か」を求めて。

短評・コラム

「ナポリを見てから死ね」。

かつてイタリアを旅した詩人ゲーテが遺した、風光明媚なナポリの景観を讃えることわざだ。

作中でも登場するこの言葉は、しかし、視聴者にとってどこまでも空虚である。
イタリア繁栄の影で少女たちが血を流す姿を13話かけて見せられたあとに、ナポリの美しさはどこにもない。

フラテッロの境遇は悲痛である。

彼女たちはもともと様々な理由で行き場を失った孤児であった。
一家惨殺事件の被害者であり、唯一の生き残りであるヘンリエッタ。
生まれつき病弱で両親のネグレクトを受けて公社に引き払われたリコ。

彼女たちは身寄りがないうえに心身もボロボロで、医療的ケアが欠かせない。
そこへ社会福祉公社の悪魔の手が忍び寄る。
身寄りがなく「義体」に適合するという理由だけで引き取られ、心身を改造されたあげく、わけも分からないままに人殺しの道具として利用され続ける。終わりはない。

最も嘆かわしいのは、彼女たちが利用されることを受け入れていることである。

「ジョゼさんのために死ねるなら、私嬉しいです」と語るのはヘンリエッタだ。
彼女を含む多くのフラテッロは自身の担当官に愛されることを望んでいる。
彼女たちにとって殺しは愛されるための手段でありプロセスに過ぎない。

愛されるために殺しの成果を上げる。
担当官は成果が上がれば喜ぶ。
そして人を殺すことでしか生きられないフラテッロはさらに人を殺すようになる。

一方、リコは義体によって動くことができる体を手に入れた喜びを享受している。
彼女はもともと体が弱く、まともに動くことさえできなかった。義体はある意味でリコを救ったのだ。

「あさ目が覚めるたび、いちばん気になることがある。それは今日も自分の体がちゃんと存在するかということ」。人を殺した翌朝の言葉である。
そして彼女は公社での生活を「気に入っている」という。

大切な人に愛されること。元気に動き回ること。
当たり前の幸せが、殺戮という絶対悪とがっちり肩を組んで日常を形成している。
そんな彼女たちの表情は明るい。

ラストシーン、フラテッロたちが夜空の流星を見上げながら「第九」を合唱する。
「歓喜の歌」で知られるこの曲はこんな歌詞で締めくくられる。

「あの星空のその上に、神を求めよう。
あの星空のその上に、神は住んでいるに違いない」。

こどもたちに神の祝福はあるのだろうか。


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このコーナーでは、作品を見た人が思わず欲しくなってしまうようなアイテムを紹介しています。
ミーハー感も否めませんが、アニメなんて楽しんでなんぼ。

イタリア産のパスタ。
自分への「ごほうび」に。

初心者用の天体望遠鏡。この機会に天体観測どうですか?

概要

原作相田裕(アスキー・メディアワークス「月刊コミック電撃大王」連載)
ジャンルダークファンタジーアクション
放送時期2003年
話数全13話
アニメーション制作マッド・ハウス
キャストヘンリエッタ:南里侑香
ジョゼ:木内秀信
リコ:三橋加奈子
ジャン:宮本充
トリエラ:仙台エリ
ヒルシャー:江原正士
クラエス:小清水亜美
OPテーマ「The light before we land」
The Delgados
EDテーマ「DOPO IL SOGNO ~ 夢のあとに ~」
op.

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